こんにちは、キミボク夫です!
お久しぶりです。
私は2022年末に国内大手の自動車メーカーから外資系自動車メーカーにデータサイエンティストとして転職いたしました。
今回は、データサイエンス未経験の私の転職までの経緯を忘備録がてら記録を残したいと思います。
ブログの趣旨から少し外れますが、
- これから転職活動を予定している方
- ライフプランを見据えた転職を検討している方
- 未経験からデータサイエンティストにジョブチェンジしたい方
に参考になれば幸いです。
なぜ私がデータサイエンティストを目指すのかは以下の記事にまとめています。
こちらもCHECK
大企業ゆとリーマンがデータサイエンティストを目指す理由
続きを見る
前職について
前職では、国内大手の自動車メーカーにて自動運転システムの開発に従事していました。
システムの仕様書を作ったり、プロトタイプのシステムを実際に車に搭載してテストをしたりしていました。
今回のテーマでもあるデータサイエンスについては、業務ではデータサイエンス手法(機械学習モデルの構築・運用・活用)の実績はありませんでした。
ただ、日常的にPythonを用いて車のテストで得られたデータ分析に取り組んでいました。
また、語学的な観点としては、開発プロジェクトは海外拠点との共同開発であったため、日常的に英語を使用していました。(ドキュメント作成やオンライン会議)
転職の理由
30代前半に突入したタイミングであり、家族も増え、今後のライフプランを考える機会が増えてきたのがそもそものきかっけです。
日頃から前職に対して感じていることや、将来こうしたいこうなりたい欲を整理した結果、以下の3つが理由になります。
①前職の職務内容がワンパターン化してきてジョブチェンジ欲に駆られたから。
前職では定型的な開発プロセスに準じた作業レベルの業務がメインとなっており、単調な仕事が多かったです。
面白みを感じれるであろう課題解決はサプライヤー(自動車部品メーカー)任せになることが多かったです。
②データサイエンス手法により広く深く取り組みたかったから。
約3年前にデータサイエンスの魅力にはまってから独学で学習してきて、仕事でもデータサイエンスを活用した職務内容に取り組みたいと考えるようになりました。
膨大な車両テストをこなす必要があったため、(時系列のきれいな)ビッグデータはありましたが、データを活用する時間がなかなか取れず、これといった実績をあげることができませんでした。(常に打ち合わせ三昧。。)
③待遇(給与・働き方・福利厚生)UP
一馬力で家族3人の生活費に加えて、つみたてNISA(妻)+NISA(自分)+ジュニアNISA(子供)の満額拠出もできていました。
ただし、昨今の先進安全運転システムの搭載義務化のトレンドに伴い、業務量増加と精神面でネガティブになりつつあったので、よりやりがい(社会的にも個人的にも)がある業務にシフトしたかったためです。
また、個人的な夢でもある”FIREの実現”と”海外移住”を早期に実現すべく、年収の大幅UPも理由の1つです。
転職活動
今回の転職では「エンワールド・ジャパン」と「リクルートエージェント」の2つの転職エージェントのサービスを使用しました。
2つの転職エージェントのサービスを使用していた理由は、外資系企業の求人が豊富なサービスは限られているためです
(上記2社以外に複数のエージェントと面談した結果。あくまで私の主観になります。)
外資系企業は「エンワールド・ジャパン」の担当者と、国内企業は「リクルートエージェント」の担当者と転職活動をすすめていました。
エージェントの担当者には、希望の待遇、勤務地、職務内容(一番大事)にミートする企業をリストアップしていただいたり、エントリーする際に提出する職務経歴書のリファインをしていただきました。
実際に私が転職活動をした企業は、以下の4社になります。
- 国内大手の自動車部品メーカーA社
- 海外大手の自動車部品メーカーB社
- 国内大手の自動車メーカーT社
- 海外大手の自動車メーカーX社
自分のキャリアで培ってきた自動車開発のドメイン知識は活かしたいというのと、そもそもモビリティを取り巻く課題のレベルが高くてデータサイエンス手法を用いた課題解決に魅力を感じたため、希望業界としては引き続き自動車関連企業に絞りました。
(国内だと他業界と比べても待遇が良いっていうのもあります。。)
エージェントとの転職活動において、書類選考通過後の面接対策として過去の質問リスト等の情報共有をしていただき、面接中にしどろもどろにならないように伝えたいこと聞きたいことを整理整頓しておきました(実際に想定通りの質問ばかりでした)
踏み込んだ質問は必ずくるので、適宜対応できるように自分の中で体系的に整理しておくことは言わずもがなです。
特に、外資系企業の面談の際には私自身が初めての経験だったので、エンワールド・ジャパンの担当の方には、国内企業と異なる面談のポイントであったり、アピール方法の表現のアドバイス等を親身になってフォローいただけたのが大変助かりました。
希望企業の現状、抱えている課題、なぜデータサイエンティストが必要なのか等の背景や企業情報をインプットできるのもエンワールド・ジャパンの強みかなと思います。
数多の書類選考と面接を経た結果、
- 国内大手の自動車部品メーカーA社 :一次面接通過(辞退)
- 海外大手の自動車部品メーカーB社 :書類選考 落ち
- 国内大手の自動車メーカーT社 :内定 獲得
- 海外大手の自動車メーカーX社 :内定 獲得(内定 承諾)
以上の結果となりました。
内定をいただいた③④の職務内容、待遇、勤務地等の条件は希望以上ではありましたが、最終的に④の外資系の自動車メーカーのデータサイエンティスト職種を選びました。
理由は、Twitterでもてはやされている「JTC」からの脱却と将来的に海外移住を検討しているため、より海外を身近に感じれる環境に身を置きたかったからです。
転職までに取り組んだこと
ここからは実際に転職を志してから転職に至るまでにどのようなデータサイエンスのスキル向上をはかったかをご紹介します。
主に4つのテーマに取り組みました。
- IT知識
- 統計学
- Python
- 英語
基本的には業務時間外にスキルアップの活動をしていますが、一部は業務でも積極的に活用したり、そもそも業務で活用できるレベルであったものもあります。
IT知識
まず、IT知識に関してです。
IT知識に関しては、どのスキル取得よりも早く学習に取り組みました。
ITの知識はすべてのスキルのベースになると考えているためです。
私は電気電子専攻だったため、基本的なIT知識の理解はできていると自負していましたが、改めて体系的に学びなおしたいという強い思いと履歴書に記載できる資格取得があればなぁという下心で、「基本情報技術者」の資格取得を目標に学習しました。
実際、PythonでDeepLearningや機械学習などのモデル構築をする際に、数理統計の知識に加えて、短時間で効果的な処理をさせるために効率良くメモリを活用する必要があります。
その観点でもIT知識をまず身につけることが重要かと思います。
基本情報技術者の資格取得には、妻の出産や長期の海外出張とも重なったため、トータルで2か月ほどかかりました。
基本情報技術者の資格取得のために使用した参考書 等
統計学
つづいて、統計学に関してです。
基本情報技術者の資格取得後に統計学の学習に取り組みました。
トータル1年間で「統計検定2級」と「統計検定準1級」の資格取得をしました。
これまでの統計学に対する思い出としては、大学時代の選択科目を選ぶ際に「一番楽に単位が取れるらしい」ということで統計学を選んだことがあります。
(舐めすぎて、まさかの単位がとれなかったのは内緒です(笑))
そんな印象があった統計学でしたが、本腰入れて勉強してみると、日常的な物事から業務内容まで幅広く活用できることが理解でき、1年間の学習期間は毎日楽しく勉強できたと思います。
(勉強を開始した当時は新型コロナが日本で猛威をふるっていて、毎日のように感染者数の推移と今後の感染者数の予測がされていました。これもまた統計の活用だなぁと俯瞰してニュースをみてました。)
そんなこんなで、目標設定していた「統計検定2級」と「統計検定準1級」を無事に取得できました。
「統計検定準1級」は、未経験からDSを目指す方であれば取得しておくとポジティブな評価を得られると思います。(少なくとも国内企業2社の面接官からは+評価のコメントをいただきました)
統計検定2級の資格取得のために使用した参考書 等
・完全独習 統計学入門
統計学に対するイやな抵抗感を払拭するには最適な本でした。統計学は日常のどのような場面でかつようされているのか、統計でデータを見ることはどういうことなのかを丁寧に解説してくれています。
・過去問
上記の書籍で統計学に対する抵抗感をなくし基礎知識を取得したら、あとは過去問を解きまくるだけです。
合格ラインの60%を超えるために、問題形式を把握して、電卓と付表を活用して無駄なく回答できるトレーニングをしましょう。
統計検定準1級の資格取得のために使用した参考書 等
・日本統計学会公式認定 統計検定準1級対応 「統計学実践ワークブック」
・問題集(過去問)
最近出版されたたしいですね。私は使用したことありませんが、統計検定の問題自体はそもそも出題形式をアレンジするには限界があるので、過去問と問題集を網羅しておけば本番でも見たことがある形式の問題ばかりになるかと思います。
Python
つづいて、Pythonに関してです。
当方、電気電子専攻でしたが、大学時代に「C言語」を授業で学んだ後に一切触れてこなかったレベルでした。
なので、プログラミングに関しては統計学以上に抵抗感を感じていました(笑)
ただ、最近はわかりやすい書籍やオンラインの学習コンテンツが豊富で、当初抱いていた抵抗感も無事に払拭することができました。
Python自体は他の言語と比べても簡単と言われていますが、日々ライブラリのアップデートやDeep Learningのモデル進化が日進月歩なので最新トレンド・情報をキャッチアップできるかがキーになる言語かと思います。
最新トレンド・情報をキャッチアップできるようになるために、基本的なPythonの操作とNumpy, Pandas, Matplotlib, MachineLearning(scikit-learn)のライブラリ)は真っ先に取得しておきたいと考え、いくつかの学習コンテンツを並行して取り組んで、2〜3か月である程度コーディングできるようになったと思います。
(基本構文はスクラップからコーディングできて、エラーメッセージもよくみるやつ全般はすぐに解決法がわかるレベル)
使用した学習コンテンツは以下のものです。
特に王道?の100本ノックシリーズは初学者にも非常におすすめできます。
よくあるビジネス課題に対してデータ分析の処理に関して丁寧に記述されています。
最初は理解できなくても写経するだけでもPythonのコーディングスキルは向上すると思います。
Pythonのコーディング力アップで活用したアイテム
・スッキリわかるPython入門
Pythonの基礎はこちらの書籍で学習しました。入門書は多々ありますが先人の方たちがこちらをおススメしていたのでこちらを使用しました。
・100本ノック シリーズ4冊
こちらも王道のPythonの書籍になります。
4冊の中でも「Python実践データ分析100本ノック」はデータサイエンティストを目指す方には馴染みがある書籍ではないでしょうか。
ビジネスの現場を想定してビッグデータを活用して課題解決(顧客の退会予測、配送ルートの最適化、簡単な画像認識)を実践することができます。
・Kaggleで勝つデータ分析の技術
基本的なPythonのスキルを身につけた後に、データ分析コンペのKaggleでいくつかのコンペに参加しました。(メダル獲得ならず。。というか1回味見しただけ。。)
Kaggleには時間がなかなか割けずでしたが、こちらの本にはデータの前処理からモデルの構築・ファインチューニングまで体形的にノウハウが集約されており、Kagglerでなくても目を通すと学べる要素は多いと思いました。
・物体・画像認識と時系列データ処理入門
・つくりながら学ぶ! PyTorchによる発展ディープラーニング
こちらはDeep LearningライブラリであるPytorchの学習で使用しました。
英語
最後に英語です。
多くの日本人がネックに感じている英語ですが、幸いに個人的にはあまりネックにかんじておらず、学生時代からコツコツ英会話を継続しておりました。(学生時代の自分をまじで褒めたい。。)
前職でも現職でも、海外のエンジニアと技術ディスカッションをする機会が多々あります。
英語はコミュニケーションのツールですので、できることは武器ではなく、できないとスタートラインに立てないものと考えています。
とはいえ、英語(特に英会話のスピーキング)のスキル取得には、コツコツ継続して積み上げる以外方法はありません。
「コツコツ継続」という脱落者続出のスタイルで脱落しないためには、「楽しく・安く・慣れる」が重要なキーだと思います。
いくら英語を話したくてもハードワークをしてはいけません。。
英語(スピーキング)のスキルアップのアイテム
- DMM英会話
英語(リスニング)のスキルアップのアイテム
- Amazon Music のPodcast機能(Prime Music)
- TED
番外編
上記の4テーマ以外でデータサイエンティストを目指すうえで教養になった書籍を一部紹介します。
(強強エンジニアになるためにも読んでおいた方がいいです。)
- コンサル一年目が学ぶこと
- イシュードリブン
まとめ
表面的な内容になってしまいましたが、私のこの度の転職に関する内容を公開させていただきました。
昨今、DXやらデータサイエンスといったホットワードが耳に入ってくるようになってきました。
業界を問わずあまたの企業がデータサイエンススキルを持ち合わせている人材獲得に走っているように思えます。
同時に、データサイエンティストを目指す人も増えています。(私もその一人です。)
データサイエンティストは、データサイエンスのスキルだけではなく、分析結果から価値を見い出すためのドメイン知識も同じくらい必要です。
一朝一夕で身につけられるモノではないと思いますが、身につけていく過程も楽しめる人がデータサイエンティストに向いているのかなぁと個人的には感じています。
これから本業としてデータサイエンティストをやっていきますが、これまでと変わらず日々楽しみながら精進していきたいとおもいます。
ありがとうございました。