こんな方におすすめ
- 4%ルールの理解を深めたい方
- FIREの出口戦略について悩んでいる方
FIRE基本戦略「4%ルール」
「4%ルール」とは?
FIREを目指す方なら是非知っておきたい考え方の1つである「4%のルール」
別名「トリニティスタディ」と言われている通り、1998年アメリカのトリニティ大学における研究成果です。
1926~1955年の69年間における退職者が保有する金融資産の残高推移を調査し、株式(Stock)と債権(Bonds)の保有割合と年間の引き出し率に応じて、資産残高が枯渇しない可能性を算出しています。
下記のケースをトリニティテーブルで見てみましょう(図中 青色枠)。
- ポートフォリオ:株式100%、債権0%
- 引き出し率:4%
引き出し開始から15年間は資産が枯渇しない可能性(成功の可能性)が100%ですね。
20年後から30年後にかけては、成功の可能性が98%となり、失敗の可能性が2%発生しています。
ポートフォリオを株式100%/債券0%で組み立てた場合の結論としては、
- 毎年ポートフォリオの4%を引き出すことで30年以上資産が底をつかない
- 成功の可能性は98%(=失敗の可能性2%)
となります。
「6%ルール」の登場
上記の4%ルールは、アメリカ株式市場が年平均7%の成長をしていることと、アメリカのインフレ率3%であることから4%が算出されています。
計算式は下記になります。
計算式
アメリカの株式成長率 7% ー インフレ率 3% = 引き出し率 4%
FIRE後に生活費を考えるときは、保有するポートフォリオの成長率と生活する現地のインフレ率を考慮する必要があります。
仮に、米国株式をメインのポートフォリオとし、インフレ率が高い国(人気移住先である”ジョージア”のインフレ率5%@2020年)に住む場合、引き出し率を2%に下げる必要があり、必要な資産額が多くなってしまいます。
では、日本で生活する場合はどうでしょうか。
日本は現在インフレ率が1%程度です。
日本で生活しながら、VOOなどのS&P500指数に連動するETFに投資をすれば、年平均リターン7%の恩恵とインフレ率1%の恩恵を享受することができます。
仮にインフレ率1%と想定すると、『6%ルール』となります。
計算式
アメリカの株式成長率 7% ー 日本のインフレ率 1% = 引き出し率 6%
年間生活費が300万円とすると、4%ルールで必要な資産額は7,500万円になります。
一方で、6%ルールでは5,000万円になるので、4%ルールよりも早くFIREを実行できます。
計算式
年間生活費 300万円 ÷ 引き出し率 4% = 必要な資産額 7,500万円
年間生活費 300万円 ÷ 引き出し率 6% = 必要な資産額 5,000万円